2012.9.22 Dutch Harbor in Alaska

2012.9.22 Dutch Harbor in Alaska



ダッチハーバー(Dutch Harbor)は、アラスカ、アリューシャン列島の西側にあるウラナスカ島北部にある港である。1942年、太平洋戦争中、米国内においてハワイの真珠湾とともに日本海軍の空襲を受けた場所のひとつである。当時、潜水艦の基地があった。現在は、ベーリング海を漁場とする漁船の重要な基地であり、重要な水産業の町である。アマカナック島の西側には、南西方向に延びる長い砂州があり、ベーリング海から波浪の侵入を防ぐ天然の良港になっている。



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2012年9月22日、ベーリング海での退屈な2週間の漂白を経て、ダッチハーバーに再入港することになった。ベーリング海からのうねりの影響で大きく揺られながら港内に侵入していく。夏が終わり周囲の山々には、冠雪が見られ季節が変わっていくのが分かる。港の入口付近で、水先案内人(パイロット)を乗せたタッグボートが木の葉のように揺られながらこちらに向かってくる。周りには潮を吹きながら鯨が泳いでいるのが見える。パイロットの操船により、前回のコンテナバースより少し奥の新しい桟橋に着橋する。その桟橋は、飛行場の滑走路の延長線上にあるため、ちょうど着陸態勢に入っていた小型旅客機が、本船の船橋のすぐ近くをかすめて着陸していく。その飛行機は、本船のレーダーマストをくるりとかわし、滑走路に入り進路をもとに戻す。まるで曲芸のようだ。見ていて冷や冷やする。

今回は、船から目の前に見えるアマカナック島のMt.Ballyahoo(438m)に登ってみることにする。午後3時に本船を出発、広い道路を歩き、滑走路の端にある登山口に入る。綺麗な円錐形の山を正面に見ながら歩いていく。空気は涼しく清々しい。喘ぎながら高度を上げていく。振り返れば雄大なダッチハーバーの雄大な景色が広がる。揚荷中の我が船がだんだん小さくなっていく。何と素晴らしい風景だろう。標高の高い山の山頂付近には積雪がある。冬はもうすぐそこなのだろう。途中山の中腹でダッチハーバーに入港していた米国沿岸警備隊の乗組員の若者が、感動した表情で下界を眺めていた。山頂まで行くのかと尋ねられ、そうだと答えた。彼は、山頂に行かずしばらくして下山するようだ。滑りそうなガレ場を慎重に登り切り、バリャフー山山頂・484.2mに達する。山頂からは360度の眺望が開けベーリング海が見渡せる。南西側には、印象的なホッグ島という小島が見える。草原の島には、民家がある。人が住んでいるのだろうか。景色を楽しんだ後、雄大な景色を見ながら来た道を引き返し下山する。船に帰り着いたのは、午後8時ごろだが、日が長くまだ昼のように明るい。小型旅客機が本船の横を着陸して行く。

9月24日、揚荷はまだ終わらないので、歩いて船が着桟しているアマカナック島北端の方に散歩に出かける。船から海岸沿いに歩いて行く。コンテナバースを過ぎ、桟橋に200トンぐらいのトロール漁船着岸しているのを見る、日本の同型漁船とは異なり船形が丸く幅が広いような印象を受ける。ベーリング海で漁をするのだろう、今の季節はまだ荒天の日少なく、港を行き交う同型の漁船を見ることができる。更にあるいて行くと米国沿岸警備隊の巡視線船が桟橋にいた。出港準備しているようだ。3000トンぐらいだろうか、軍艦のような形をしている。この大きさの船だと冬場が揺れて大変だろう。道は更に続き丘の上に向かって坂道を登って行く。坂の中腹に民家が一軒だけ。街とは離れ少し寂しい感じがする。島から長く突き出た砂州、ウラナスカの街と港で荷役中の我が船がよく見える。中腹まで上るり、目の前には昨日登ったMt.Ballyahooの反対側の山を目の前に見る。付近には家屋があったような跡がある。かなりの距離を歩いてきたので船に戻ることにする。丘を下りていく途中、ちょうど米国沿岸警備隊の巡視線船が出港するのが見える。絵になる風景だ。帰りは、別な道を通り街の方を回って帰ることにする。Mt.Ballyahooの南山麓にある空港を過ぎると、Victory Centerがある。太平洋戦争に関する展示がしてあるようだ。見ようと思ったが今日は休日なので休みのようだ。3人のフリピン人乗組員とすれ違う家族と連絡をとるため、空港の建物行きインターネットをしに行ったという。大きなスーパーマーケットに立ち寄る。店内は品数が多く種類も豊富だ。ボリュームはどれも日本の倍以上はある。肉類は塊で売られている。沢山の食料を買い込み、船に戻る。

船は残りの軽油の揚荷を終え、9月25日、韓国の麗水(ヨース)港に向け出港する。船が桟橋を離れるとき、フリピン系米国人である代理店の二人の女性が名残惜しそうに船を見送る。こんな厳しい土地に住み、フィリピンに対する郷愁があるのだろうか。 船が入港中二人にはとても世話になった。お元気で。

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2週間ほどベーリング海で漂泊する。
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船は波に揺られる。
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ダッチハーバー港から60海里沖付近で漂泊する。
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9月22日風を船尾に受け再びダッチハーバーの港内に向かう。
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今回は湾の南側の桟橋に着桟する。
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山々にはすでに積雪がある。
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桟橋の延長線上には滑走路があり、小型旅客機が船をかすめて着陸する。
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Mt.Ballyahoo(483m)

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ダッチハーバーの空港・2時間おきに小型旅客機が着陸する。

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船を出発してMt.Ballyahooに向かう。
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虹がかかるMt.Ballyahoo
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山麓の道は広い。
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山には沢山の花が咲く。
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Mt.Ballyahoo山頂に到着する。
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アマカナック島にあるもう一つの山

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Mt.Ballyahoo山頂からダッチハーバーの港と町並みを見る。絶景だ!!
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下山時ホッグ島を見る。島は草原で小屋があるのが見える。

海の風景・ギャラリー(拡大写真) - ダッチハーバー(ductch Harbor)の風景

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